ウグイス嬢、のどを痛めないためには【動画あり】
(特別企画)
はじめに
選挙はウグイス嬢が勝敗を決めることもあるといわれています。ただ、何度かウグイス嬢を経験した人は、きっと喉を傷めたことがあると思います。とにかく、一生懸命候補者の名前を連呼していると喉がガラガラで最終日までもたない人もかなりいるようです。これはウグイス嬢に限らず、立候補者本人も開票日には声が出なくなっている人が多いようです。選挙が終わると喉が痛くて、病院に通い回復まで時間がかかることもありますので声の出し方は要注意です。
原因は声の出し方
長い間、声を出し続けると喉がガラガラになる人が多いようです。
特にウグイス嬢は朝から晩まで声を出し続けます。
喉にはかなり負担がかかります。
正しい声の出し方を知らずにウグイス嬢を続けると選挙の最終日までもちません。
細かいこと言うと、「サ行」や「ラ行」が弱くて発声しずらい場合などは余計に声を出さなければなりませんので当然、喉は痛くなるでしょう。
例えば候補者の名前が「佐々木●●」だとすると「さ」が沢2つ続けて出てきますので、サ行が弱いとうまく聞き取れません。
また「●●るり子」などラ行が名前に入っていると、ラ行が弱い人は噛むかもしれません。言いづらいと大きな声になりますので喉を傷めることになります。
どうすれば喉を傷めなくて済むか?
だからこそ選挙に間に合うように腹式呼吸を訓練しておくべきでしょう。
腹式呼吸で発声すれば、喉を傷めることは最小限に抑えることができます。
ただ、日本人の多くの「大人」は腹式ではなく胸式で声を出しており、これが喉を傷める原因になっています。
前述したとおり「腹式」で声を出すことです。
人間だけでなく声を出す動物は全て「腹式」で声を出すように生まれてきています。
しかし、人間だけは大人になるにつれ徐々に声の出し方を調整することができ、とても楽に発声できる胸式に変わってきます。
そこで、発声を腹式呼吸に戻さなければなりません。
息を吸ってくださいというと、ほとんどの人が肺に空気を入れますが、腹式はお腹に空気を入れてお腹を膨らましお腹から一気に空気(声)を出します。
胸式と違って腹式は喉を傷めることがほとんどなく、マイクに乗る声になります。
よく考えると赤ちゃんは腹式で泣きますが、喉を傷めるような泣き方はしてませんね。これが腹式呼吸なのです。
腹式呼吸がわからなければこの動画を見て練習し体得すれば、喉を傷めることを最小限に抑えることができます。
胸式呼吸だとしても・・・
胸式でもあまり喉に負担をかけない方法があります。
それは「滑舌」をしっかりできるということです。
滑舌、つまり歯切れの良さと舌の回りです。
アナウンサーを目指す人は外郎売という有名な歌舞伎の演目を暗唱できるようにし、滑舌を良くする練習をします。
ただ、暗唱できるまではやらなくてもいいのですが、外郎売はかなり滑舌には役立つでしょう。
一度声に出してトライしてみてください。読みづらいところがあれば、そこがあなたの弱点です。そこだけ集中的に暗唱できるまで練習することをお勧めします。
この歯切れの良さ、舌の回りの良さがあれば、腹式ができなくてもある程度ウグイス嬢は務まると思います。
特にウグイス嬢になるとどうしても声を張り上げるように出しますので、滑舌がうまくできてないとさらに喉に負担をかける声になりますので、すぐに喉が悲鳴を上げます。
口の開きと滑舌さえよければ、選挙戦は短期ですので胸式でもある程度はできると思います。
以下の赤い字を見て声に出してみてください。言いづらいならこれを集中的に練習しましょう。
サ行が弱い人は「させしすせそさそ」
ラ行の弱い人は「パラピリプルペレポロ」
を何度も練習してみましょう。
さらに「い」と「う」を続けて何度も発声して顔の筋肉を柔らかくしておくこともおすすめです。
マイクの位置
ウグイス嬢を見ているとほとんどの人がマイクの先端を口元に近づけて声を出していますが、実はマイクの先は口と鼻の間くらいに先端が来るようにした方がよいのです。
声は口から出ているのではなく、頭骸骨全体で響かせて出していますのでこの方がきれいに出ます。
これは意識したほうがいいでしょう。
それにマイクを「吹く」ような音もなくなり、とても楽にそして有権者に心地よく聞こえると思います。
短期決戦とはいえマイクに向かって「怒鳴る」ようなことをしない方がいいでしょう。
今はマイクの性能も格段に高くなっていますので、声が小さいかなぁと思っても大丈夫です。
声の高さ
声が小さいと元気がないように聞こえてしまうかもしれませんが、これも実はコツがあります。
長年、朝の番組を担当していましたが、だれでも朝は眠く声にも元気が出ません。
こうした時は、出す声の高さをいつもより高めに出すのです。
別に力を入れる必要はありません。
「こんにちわ」だけでも声の高さを若干上げるだけでも明るく元気に聞こえてきます。
喉を傷めないためにもこの方法をお勧めします。
まとめ
- 声の出し方を腹式呼吸にする
- サ行とラ行を徹底的に練習する
- マイクを持つ前に「い」「う」を何度も口ずさむ
- マイクは口と鼻の間に先端を向ける
- 小さい声でも声を高めにさすだけでも明るく元気に聞こえる